投稿日:2021/01/01

向陽と国立高雄餐旅大学が和光エビのグルメを研究開発

SPF(病原体フリー)の基準に準拠した養殖、そのプリプリと甘い肉質にさまざまな大型ホテルやレストランが大注目

近年、漁電共生の台頭により、太陽エネルギーや環境保護テクノロジーが分野の枠を超えて農業や漁業に参入しています。「和光エビ」の養殖に成功した向陽グループは、最近、高雄餐旅大学と協同でおいしくて環境に優しい「和光エビ」料理を研究開発し、環境保護やグリーンエネルギーをグルメの分野に拡大しています。

エビ養殖の困難を解決する温室養殖でエビ王国台湾の称号を取り戻す

長年にわたりエネルギー転換に力を注いできた向陽グループの陳貴光董事長は、近年農業・漁業・養殖業を統合し、農家の若者たちの土地勘と困難を恐れない精神で、太陽光パネルの下でバナナやニガウリの栽培に成功しました。続いてエビ養殖に目を向け、AIT職員の特別視察で認められた後、資金を惜しまず日差しが豊かな台湾南部で、400ヘクタールの養殖温室プロジェクトを開始しました。養殖温室を設計および改良し、冷害、豪雨、病原菌に耐えられる防御力により、台湾で冬にエビの生産量が激減するという苦難を解決し、生産量を安定させています。バナメイエビやウシエビの育成においても大きな成果を上げ、「和光エビ」と名付けています。完全にろ過および消毒された水源、プロバイオティクスを配合した餌で、稚エビがより健康的で元気になっています。SPF(病原体フリー)の基準に準拠した養殖で、そのプリプリと甘い肉質に国内のさまざまな大型ホテルやレストランが大いに注目しています。

陳董事長は以下のように述べています。30年以上前、ウシエビの生産量が世界第一位だった台湾は「エビ養殖王国」と呼ばれていましたが、伝染病により養殖業は今日まで困難に直面していました。和光エビの成功は、向陽チームの研究開発した温室システムが効果的にエビの伝染病を予防することを証明しています。台湾がエビ養殖王国の称号を取り戻し、若い農民の帰郷により新たなチャンスを生み出すことを目指しています。

向陽農業生技(Sunny Rich Agric & Biotech)は、全国的に有名な国立高雄餐旅大学と手を結び、陳敦基校長、フード&ビバレッジマネージメント学科の頼顧賢教授兼主任、向陽農業生技(Sunny Rich Agric & Biotech)の陳貴光董事長、台湾住友商事株式会社の三平拓也社長の立ち合いの下、協同プロジェクトの契約書に調印しました。調印式には共に産業の発展を促進する台湾溯源餐庁協会(AMOT)や各界のゲストも招かれました。

台湾唯一のホスピタリティ業界を専門とする大学が新鮮なエビを使った創作料理を披露

国立高雄餐旅大学は台湾におけるホスピタリティのエリートを生み出しています。フード&ビバレッジマネージメント学科の頼顧賢教授兼主任は、数々の有名ホテルのシェフを勤めるなど豊富な実務経験があり、ボリビア元大統領や馬英九元総統を接待したこともあります。変化に富んだ料理が得意で、今回の料理にもそれが十分に発揮されています。アーモンドホタテエビボールのネギ油和え、レッドカレー細麺パスタ、和光エビグラタンのモルネーソース和えなど、フランス料理とイタリア料理の精神に中華や日本料理の変化を加え、驚きの豊かな食感と深い味わいを作り出しています。

台湾の産官学が協同で研究開発 世界で輝く水産養殖業

今回の会食で国立高雄餐旅大学の学生は料理の才能を多いに発揮するほか、地元の食材で持続可能な未来に向けて共に努力することの重要性を学びました。国立高雄餐旅大学と向陽チームは来年3月に「和光エビ」を使った第1回シェフの創作料理コンテストの開催を予定しており、受賞作は実際の市場に登場する可能性があります。ピュアで新鮮、甘くておいしい「和光エビ」が消費者に広がるに伴い、台湾の水産養殖チームが世界でどのように輝くのかを楽しみにしています。

出典:工商時報 2022/1/1 黄志芳
https://readers.ctee.com.tw/cm/20220101/A12AA12/1163457/share